闇に香る嘘
2014年刊行
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闇に香る嘘
全盲の主人公、村上和久は、孫の腎臓移植をきっかけに、27年間兄だと信じてきた竜彦が、本当に自分の兄なのか疑念を抱き始めます。竜彦が移植のための検査を頑なに拒む態度に不信感を募らせ、和久は真相を突き止めようと奔走します。中国残留孤児として日本に帰国した兄の過去、視覚を失った和久にとって、見えないことが更なる不安と疑念を掻き立てます。満州での記憶、届く不審な手紙、そして現れる謎の人物。読者は、全盲の主人公の視点を通して、闇の中の手探りのような感覚を味わい、何が真実で何が嘘なのか、翻弄されることでしょう。しかし、物語は単なるミステリーに留まらず、戦争によって引き裂かれた家族の絆、そして人間の愛情と献身を描き出します。ラストには、予想を覆す驚愕の真実が待ち受けており、読後には温かい感動が胸を満たすことでしょう。まさに「絆は血に勝る」というテーマが、読者の心を強く揺さぶる作品です。
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