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DATA-DRIVEN NOVEL RANKING

湊かなえ

独自に収集した評価データで選ぶ、"本当に愛されている小説"のランキング

PROFILE

「イヤミスの女王」の異名をとる小説家。広島県因島市の柑橘農家に生まれ、武庫川女子大学家政学部被服学科を卒業後、青年海外協力隊員としてトンガに赴任し家庭科教師として栄養指導に携わった。帰国後は淡路島の高校で非常勤講師を務めながら創作活動を開始。2007年に小説推理新人賞を受賞しデビュー。連作集の告白が2009年に本屋大賞を受賞し、読後に重苦しい感覚を残すイヤミスと呼ばれるジャンルを広く世に知らしめた。告白は映画化され興行的にも大きな成功を収め、書籍の累計売上は300万部を超えた。サスペンスや女性の内面描写に定評がある一方、作風の幅を広げることにも意欲的で、山岳小説や郷土を題材にした作品など多彩なジャンルを手がける。

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ランキング

1告白

告白

2008年刊行

21,552pt

TOTAL SCORE

「愛美は死にました。しかし事故ではありません。このクラスの生徒に命を奪われたのです。」終業式のホームルーム、女性教師が放った衝撃の告白から物語は幕を開ける。我が子を失った教師が、法では裁けない加害者へと復讐を仕掛ける。語り手は章ごとに「級友」「犯人」「犯人の家族」へと変わり、同じ事件が全く異なる色合いで浮かび上がる。同じ事実でも、立場によってこんなにも見え方が違うのかという驚きが積み重なり、読者は真相へと引き込まれていく。登場人物それぞれが持つ闇と、歪んだ母子の愛情が、不穏で薄暗い筆致で描かれる。デビュー作でありながら選考委員全員を唸らせた圧倒的な構成と緻密な伏線は、イヤミスの女王の原点にして頂点と称される完成度を誇る。衝撃的なラストは物議を醸し、読後には言葉にならない虚無と、どこかスッキリとした感覚が同居する。第六回本屋大賞受賞の国民的ベストセラー。

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絶賛12,871
好評12,855
普通6,350
不評1,187
酷評398

TOTAL 33,661 reviews

2リバース

リバース

2015年刊行

11,134pt

TOTAL SCORE

平凡なサラリーマンの深瀬和久には、唯一の得意技がある。それは、誰もが唸るほど美味しいコーヒーを淹れることだ。近所のコーヒー豆専門店に通う穏やかな日々の中で、ひとりの女性と出会い、生まれて初めて未来を思い描き始めた矢先、恋人のもとに一通の告発文が届く。そこに書かれていたのは、たったひと言。「深瀬和久は人殺しだ」。深瀬は懊悩する。ついに、大学時代に起きたあの出来事を打ち明ける時が来てしまったのか、と。過去を語り始めた深瀬だが、真相を追うほどに、親友だと思っていた広沢という人間を、自分はほとんど何も知らなかったという事実が浮かび上がってくる。「自分こそが広沢の親友だと思っていたのに、情けないほど広沢のことを知らない」。コーヒーの芳醇な香りに包まれながら静かに進む物語は、終盤にかけてミスリードを巧みに仕掛け、そして最後の数ページで、読者を完全に奈落へと突き落とす。「どんでんどんでん返し。見事」と称されるラストは、まさにタイトル通り、すべてが反転する衝撃の幕切れだ。

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絶賛3,224
好評4,103
普通2,206
不評311
酷評66

TOTAL 9,910 reviews

3贖罪

贖罪

2009年刊行

8,383pt

TOTAL SCORE

空気がきれいなことだけが取り柄の穏やかな田舎町。そこで一人の少女が何者かに命を奪われた。事件直前まで一緒に遊んでいた四人の少女たちは、犯人と思われる男の顔をどうしても思い出せず、事件は迷宮入りとなる。悲しみと怒りに暮れる被害者の母親は、四人の少女たちにこう言い放った。「あなたたちを絶対に許さない。犯人を見つけなさい。それができないなら、わたしが納得できる償いをしなさい」と。この呪いのような言葉を胸に刻んだまま成長した四人は、それぞれが独白形式で過去と現在を語り、事件の真相が少しずつ浮かび上がっていく。さすがイヤミスの女王と称される著者らしく、「読まなきゃよかったと後悔するも手遅れ」と言わしめるほどの後味の悪さが全編を貫く。悪意のない人間たちが引き起こす、止めようのない負の連鎖。罪と贖罪の意味を問いかける衝撃の連作ミステリーである。

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絶賛1,798
好評3,916
普通3,511
不評558
酷評119

TOTAL 9,902 reviews

4母性

母性

2012年刊行

7,793pt

TOTAL SCORE

自宅の中庭で倒れているのが発見された女子高生。その母親は言葉を詰まらせながらこう語ります。「愛能う限り、大切に育ててきた娘がこんなことになるなんて。」これは事故か、それとも自殺か。物語は母の手記と娘の回想が交錯しながら、十一年前に遡り真相へと迫ります。「抱きしめるために手を伸ばした」と語る母。「首を絞められた」と振り返る娘。どちらが真実なのか。そもそも母性とは生まれつき備わるものなのか、それともどこかで目覚めるものなのか。「子どもを産んだ女性が全員、母親になれるわけではありません」という言葉が、重く静かに物語の核心を突きます。「ヤバい母親を書かせたら天下一品」と称される著者が、愛することと愛されることの深い溝を、ミスリードを巧みに仕掛けながら描ききる。

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絶賛1,977
好評3,278
普通3,340
不評789
酷評175

TOTAL 9,559 reviews

5暁星

暁星

2025年刊行

7,517pt

TOTAL SCORE

文部科学大臣であり文壇の大御所作家でもある清水義之が、全国高校生総合文化祭の式典中に舞台袖から飛び出してきた男に刺されて命を落とす。逮捕された永瀬暁、37歳。彼は拘留後、週刊誌に手記を発表しはじめ、そこには清水が深く関わるとされる新興宗教への恨みが赤裸々に綴られていた。この作品は二部構成で、前半は永瀬自身によるノンフィクションの手記、後半は式典に居合わせた作家がその事件をフィクションとして描いた小説という異色の構造を持つ。読者からは「イヤミスを読むつもりが、美しく前向きな珠玉の小説を読んでいた」との声が上がるほど、読後感は予想を裏切るものだという。宗教二世の苦悩と逃れられない圧力を描きながら、その深部には二人の人間が命をかけて紡いだ純愛が息づいている。ふたつの物語が重なったとき、真実の景色が浮かび上がる構成の妙は圧巻で、「告白」に匹敵すると評する声も多い、著者の新境地と呼ぶにふさわしい一作。

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絶賛1,664
好評1,448
普通749
不評143
酷評61

TOTAL 4,065 reviews

6少女

少女

2009年刊行

7,458pt

TOTAL SCORE

「人が死ぬ瞬間を見てみたい。」そんな衝動を胸に秘めた、高校2年生の由紀と敦子。転校生の告白がきっかけとなり、ふたりはそれぞれ秘密のまま、老人ホームと小児科病棟へボランティアに向かう。死に近い場所に自ら飛び込んでいく少女たちの、ある一夏の物語。デビュー作に続く衝撃作として知られる本作は、思春期ならではの歪んだ好奇心と、複雑に揺れ動く友情を繊細に描いた長編ミステリーだ。読者からは「いかにも女子高生らしい考え方の未熟なふたりが、夏休みのボランティア体験を通じて精神的に少女から大人へと変化していく」という声がある一方、「イヤミスの女王がそんなに素直に終わる訳がない」という声も根強い。物語の随所に張り巡らされた伏線が、終盤に向けて怒涛の勢いで回収されていく構成は圧巻で、登場人物たちの行動と運命に通底するテーマは、まさに因果応報の一言に尽きる。

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絶賛1,673
好評3,495
普通3,808
不評856
酷評149

TOTAL 9,981 reviews

7未来

未来

2018年刊行

6,842pt

TOTAL SCORE

「こんにちは、章子。私は20年後のあなた、30歳の章子です」。ある日突然、少女のもとに届いた差出人不明の一通の手紙。送り主は未来の自分だと言う。父を病で失い、心を閉ざした母と二人で暮らす小学生の章子が、20年後の自分へ向けて手紙を書き続ける前半は、「目を背けたくなる確かな現実がここにある」と読者に重くのしかかる。貧困、いじめ、家庭内暴力、そして性的な被害と、これでもかと子どもたちを追い詰める現実が描かれ、読み進めるほどに息苦しさが増していく。しかし後半、章子の周囲に存在した人物たちの知られざる過去が明かされるにつれ、物語の全貌が鮮やかにつながり始める。「ボディーブローが延々と続く」展開の果てに訪れる、かすかな光の差す結末。デビュー作から10年、著者が初めてあとがきを綴り、「勇気を出して声を上げれば、誰かが手を差し伸べてくれるかもしれない」という強いメッセージを込めた、まさに集大成と呼ぶにふさわしい一作。

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絶賛1,368
好評1,972
普通1,410
不評256
酷評86

TOTAL 5,092 reviews

8Nのために

Nのために

2010年刊行

6,820pt

TOTAL SCORE

超高層マンション「スカイローズガーデン」の一室で、夫妻が命を落とした状態で発見された。現場に居合わせたのは、20代の4人の男女。それぞれの証言が、驚くべき真実を少しずつ明らかにしていく。著者初の純愛ミステリーと銘打たれた本作の核心は、タイトルに込められた「N」という一文字にある。登場人物のほぼ全員が、名字か名前のイニシャルに「N」を持つ。彼らはそれぞれ、自分にとっての「N」を思い、その人が傷つかないよう嘘をつき、時に罪さえ背負っていく。「誰かのために」という純粋な動機が、やがてある悲劇へと収束していく構造は、読者に立体パズルを解くような感覚をもたらす。献身的な愛、歪んだ愛、独りよがりの愛。形は違えど、確かにそれぞれの愛であり、「愛とは、罪の共有」という言葉が静かに胸に刺さる。イヤミスの女王が描く、切なさと重さが絡み合う一作。

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絶賛1,455
好評2,990
普通3,589
不評808
酷評144

TOTAL 8,986 reviews

9花の鎖

花の鎖

2011年刊行

6,682pt

TOTAL SCORE

毎年、ある女性のもとに届く豪華な花束。差出人のイニシャルはただ「K」とだけ記されている。元英語講師の梨花、職場結婚ののち子供ができずに悩む美雪、水彩画講師の紗月。三人の女性が交互に主人公となり、花・雪・月の章立てで物語は静かに進んでいく。それぞれの人生はまるで無関係に見えるが、アカシア商店街の老舗和菓子屋のきんつば、高山に咲く花々、そして謎の画家の名前が、三つの物語にさりげなく顔を出す。読み進めるうちに「もしや、これは…」という予感が積み重なり、中盤以降は一気に引き込まれる構成が秀逸だ。ある読者は「登山を終えて振り返れば、何と荘厳な景色だろう」と評し、また別の読者は「美しく尊いものに触れていることに気づいた」と語る。いわゆる後味の悪いイヤミス色は薄く、ラストには三世代にわたる女性たちの縁が、一本の鎖のように美しく結びつく感動が待っている。

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絶賛1,267
好評2,318
普通1,998
不評400
酷評72

TOTAL 6,055 reviews

10人間標本

人間標本

2023年刊行

6,139pt

TOTAL SCORE

「人間も一番美しい時に標本にできればいいのにな」。この一文から始まる物語は、読者を美しさと狂気が混在する世界へと引きずり込む。大学で蝶の研究に生涯を捧げる榊史朗の手記。そこには、蝶の目に映る幻想的な世界への渇望と、その先に辿り着いた禁断の欲求が淡々と記されていた。六人の少年が犠牲になり、そのうちの一人は史朗自身の息子だという。芸術なのか犯罪なのか、美しさと不快感が同居するこの作品は、読者の感覚を少しずつ麻痺させていく。物語は手記という形式を軸に進むが、真相は章を追うごとに二転三転し、「あら、そうなの?と単純に騙されていた」と語る読者が続出するほどの巧みな構成が光る。父が子を思い、子が親を思う家族の愛が、どこで歪んでしまったのか。後半に向けて畳みかけるどんでん返しは、読む手を止めさせない。耽美と狂おしさが激しく入り乱れる、慟哭のミステリー。

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絶賛1,268
好評1,646
普通1,431
不評324
酷評111

TOTAL 4,780 reviews

11落日

落日

2019年刊行

5,826pt

TOTAL SCORE

新人脚本家の甲斐千尋のもとに、世界的注目を浴びる映画監督・長谷部香から一通のメールが届く。面識もなく、接点もないはずの二人をつないだのは、十五年前に小さな町で起きた凄惨な事件だった。引きこもりの男性が妹を手にかけ、さらに放火によって両親まで犠牲にした笹塚町一家殺害事件。判決はすでに確定している。なぜ今、香はこの事件を映画にしようとするのか。そして千尋自身も、この事件と無縁ではなかった。「思い出すのは、あの子の白い手。忘れられないのは、その指先の温度、感触、交わした心」という言葉が示すように、二人の過去はあの町で静かに交差していた。「事実」と「真実」は異なる。裁判で明らかにされた事実の背後に、誰も知らない真実が眠っている。イヤミスの女王と呼ばれる著者が放つ本作は、絶望の深淵に沈んだ人々が光を見出す、祈りと再生の物語だ。

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絶賛922
好評1,594
普通1,188
不評175
酷評58

TOTAL 3,937 reviews

12往復書簡

往復書簡

2010年刊行

5,805pt

TOTAL SCORE

手紙だからつける嘘、手紙だからこそ許せる罪、そして手紙だからこそできる告白。全編にわたり、手紙のやり取りだけで紡がれる書簡形式の連作ミステリーです。デビュー作である告白でベストセラーを記録した著者が贈る、構成と展開の巧みさが光る一冊です。過去の不幸な事故や事件に関わった人々が、時を経て手紙を通じて言葉を交わすうちに、封印されていた真相が少しずつ浮かび上がってきます。直接会っても電話でもなく、手紙でしか明かせない本音があるとしたら。読者は他人宛の手紙を盗み見するような感覚で物語に引き込まれ、やがて思わぬどんでん返しへと誘われます。同じ場所で同じ経験をしていても、それぞれが全く異なる真実を信じて生きてきた人間の姿は、驚きとともに深い余韻をもたらします。イヤミス色は控えめながら、衝撃の結末と温かな感動が共存する、著者ならではの読み応えある作品です。

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絶賛826
好評2,366
普通2,391
不評427
酷評78

TOTAL 6,088 reviews

13夜行観覧車

夜行観覧車

2010年刊行

5,709pt

TOTAL SCORE

高級住宅地として知られる「ひばりヶ丘」。そこに住む人々は、外から見れば誰もが輝かしい暮らしを送っているように映る。しかしある日、エリート一家の妻が夫を手にかけるという衝撃的な事件が起きる。父親が犠牲となり、母親が加害者となったこの事件は、静かな住宅街を一変させる。物語は事件を起こした高橋家と、その向かいに住む遠藤家、そして長年この街で暮らす小島さと子の視点を交互に映し出しながら進んでいく。中学受験に失敗した娘の癇癪に疲弊する遠藤家の母親、見栄と格式に縛られた住民たち。「この街に住む資格がない」という焦りと劣等感が、じわじわと登場人物たちを追い詰めていく様子は読んでいて居心地が悪くなるほどにリアルだ。観覧車のようにぐるぐると回り続け、逃れることのできない家族という密室。夜の観覧車が美しくも孤独であるように、どの家庭も外からは決してその内側が見えない。イヤな気分になりながらも手が止まらない、まさに著者ならではの家族小説の傑作。

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絶賛978
好評2,856
普通3,973
不評915
酷評183

TOTAL 8,905 reviews

14山女日記

山女日記

2014年刊行

5,323pt

TOTAL SCORE

「真面目に、正直に、懸命に生きてきた。なのに、なぜ。」結婚への迷い、姉への劣等感、離婚の危機、いつの間にかすれ違った恋人。人生の岐路に立つ女性たちが、それぞれの思いを胸に一歩一歩、山を登る。舞台となるのは妙高山、槍ヶ岳、利尻山、そして遠くニュージーランドのトンガリロまで、実在する山々を題名に冠した八つの連作短編集だ。登山が問題をすべて解決するわけではない。それでも、黙々と歩き続ける時間の中で、女性たちは自分の本音と向き合い、やがて小さな光を見つけていく。さらに巧みなのは、ある短編の脇役が別の短編で主役を担う、緻密に編まれた人物の繋がりだ。「相関図を書きたくなる」と読者を唸らせるその構造が、物語全体に奥行きを生んでいる。イヤミスの女王として知られる著者の、清々しい新境地。「まるでひと山登頂に成功したような気持ちになれる」と評されるこの作品は、登山未経験者さえも山へと誘い出す力を持っている。

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絶賛771
好評1,486
普通1,275
不評211
酷評47

TOTAL 3,790 reviews

15豆の上で眠る

豆の上で眠る

2014年刊行

4,811pt

TOTAL SCORE

小学一年生の夏、二歳上の姉が突然姿を消した。スーパーに残された帽子、不審な白い車、変質者の噂。家族総出の必死の捜索も実らぬまま二年が過ぎたとき、姉を名乗る少女が戻ってきた。家族は喜びに沸いたが、妹の結衣子だけは、どうしても拭えない微かな違和感を胸に抱え続ける。大学生になった今もなお、その感覚は消えない。アンデルセン童話「えんどうまめの上にねたおひめさま」になぞらえたタイトルが示すように、薄い布団の下に隠れた豆のような、小さくも確かな引っかかりが、物語全体を静かに覆い続ける。過去と現在を行き来しながら真実へと近づくにつれ、家族の愛と歪み、血のつながりと絆の意味が、じわじわと読者の価値観を揺さぶる。悪人が一人もいないのに誰も幸せになれない、そんな構造が生み出す後味の悪さこそ、まさにイヤミスの真骨頂。最終章で明かされる衝撃の真相のあと、結衣子が放つ最後の一文が、静かに、しかし確かな重さで読者に突き刺さる。

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絶賛778
好評2,076
普通2,972
不評772
酷評140

TOTAL 6,738 reviews

16サファイア

サファイア

2012年刊行

4,533pt

TOTAL SCORE

七つの宝石を冠した短編集。真珠、ルビー、ダイヤモンド、猫目石、ムーンストーン、サファイア、ガーネットという宝石の名を持つ各篇には、人間の欲望や罪悪感、そして愛と希望が凝縮されている。読後感の良いものから、胸がざわめくものまで、まさに宝石箱のように多彩な煌めきが詰め込まれた一冊。雀が登場するおとぎ話のような一篇、女性同士の深い絆を描く一篇、家族と隣人それぞれの表と裏を描く一篇など、ジャンルの幅広さも見どころのひとつ。そして表題作サファイアとガーネットの連作は、人生の皮肉な巡り合わせと、人の繋がりがもたらす仄かな救いが絡み合う。イヤミスの女王と呼ばれながらも、この作品が持つのは闇だけではない。感情のジェットコースターと表現されるほど、読む者の心を鷲摑みにする、イヤミスとは一括りにできない人間ドラマが展開される。

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絶賛515
好評1,320
普通1,227
不評208
酷評37

TOTAL 3,307 reviews

17白ゆき姫殺人事件

白ゆき姫殺人事件

2012年刊行

4,466pt

TOTAL SCORE

化粧品会社の美人社員が、全身を刃物で傷つけられ、さらに火をかけられた状態で発見された。事件の糸口を掴んだ週刊誌のフリー記者が独自の調査を開始すると、浮かび上がってきたのは、事件後に姿を消した被害者の同僚だった。同僚、同級生、地元住民、それぞれの証言が積み重なるにつれ、容疑者とされた女性の人物像は、語る者の主観と偏見によって、どんどんと歪んで塗り替えられていく。匿名という皮をかぶった悪意が、ネットと週刊誌を通じて増幅し、やがて制御不能な集団心理へと発展していく。独白形式のインタビューに加え、SNSへの投稿、週刊誌記事、新聞報道といった関連資料が組み合わさる斬新な構成は、まるでドキュメンタリーを追うような臨場感を生み出す。そして最終章、当事者が語るその言葉は、読者が積み上げてきた先入観を根底から揺さぶる。「自分の記憶で作られる過去と、他人の記憶で作られる過去、正しいのはどちらなのでしょう」。真実とは何かを鋭く問いかける、読後感に独特の余韻が残る傑作ミステリーである。

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絶賛839
好評2,397
普通3,527
不評1,083
酷評294

TOTAL 8,140 reviews

18望郷

望郷

2013年刊行

4,214pt

TOTAL SCORE

瀬戸内海に浮かぶ小さな離島、白綱島。そこに生まれた人々は、島を愛しながらも、その閉塞感と息苦しさに苦しめられる。島を出た者、残った者、迷い込んだ者、それぞれが故郷への複雑な感情を胸に抱えながら生きる六つの物語を収めた連作短編集。舞台となる島は、著者自身の出身地をモデルにしており、「自分にしか書けない物語を書いた」と言い切るだけの確かな実感と熱量が作品全体に滲んでいる。どの短編も、過去に封印された秘密や誤解が、ある出来事をきっかけに静かに解き明かされていく構造をとっており、読者が一方的に感じていた重苦しさが、終盤に向けて鮮やかに反転する。いわゆるイヤミスとは一線を画し、暗澹たる色調の中にも、ほのかな光が差し込むような後味を持つ。「ほとんど名人の技である」と選考委員に絶賛された日本推理作家協会賞受賞作を含む、著者の新たな魅力が凝縮された一冊。

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絶賛506
好評1,231
普通1,466
不評284
酷評52

TOTAL 3,539 reviews

19C線上のアリア

C線上のアリア

2025年刊行

3,929pt

TOTAL SCORE

両親を事故で亡くし、叔母に引き取られた高校時代から約30年。役場からの一本の電話が、主人公の美佐を久しぶりに故郷へと向かわせる。かつて「みどり屋敷」と呼ばれていた叔母の家は、想像を絶するごみ屋敷と化していた。「幽霊屋敷なら、生ごみの臭いはしない」という描写が象徴するように、物語は冒頭から読者の心を鷲掴みにする。片付けを進める中で発見される謎の金庫、そして叔母の古い日記。「男に母親の下の世話はできないよ」という言葉が示す通り、介護や嫁姑問題という普遍的なテーマが鋭く切り込まれていく。7つの章はすべて「C」から始まる英単語で構成され、「G線上のアリア」をモチーフにしたタイトルにも深い意味が込められている。散りばめられた伏線が最終章で鮮やかに回収されるとき、「思いやりの反対側にある犠牲や束縛の現実」が浮かび上がる。イヤミスの女王が挑む"介護ミステリ"は、意外にも希望を感じさせる着地点へと向かっていく。

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絶賛454
好評874
普通758
不評140
酷評41

TOTAL 2,267 reviews

20物語のおわり

物語のおわり

2014年刊行

3,895pt

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北海道へのひとり旅。そこには人生の岐路に立たされた人々が集まっていた。妊娠中に病の宣告を受けた女性、夢と現実のはざまで揺れる若者、就職内定後も自信を持てない女性……。それぞれが異なる悩みを抱え、広大な大地へと歩みを進める。そんな旅の途中、彼らの手に一束の紙が渡される。それは「空の彼方」と題された、結末のない小説だった。山間の小さな町に暮らす少女が書いたその物語は、夢と選択の狭間で揺れる作者自身の姿を映し出していた。読む者はそれぞれ自分の境遇と重ねながら、物語の続きに思いを巡らせていく。そして驚くべきは、読み手によって想像される結末がまったく異なること。「湊かなえさんらしくない作品」「牙を抜いた?」とも評される本作は、いつものイヤミスとは一線を画した温かな連作短編集だ。最終章で明かされる物語の本当の結末は、読者の想像を鮮やかに裏切りながら、すべてのピースをひとつに繋げていく。

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絶賛423
好評894
普通912
不評136
酷評41

TOTAL 2,406 reviews

21ポイズンドーター・ホーリーマザー

ポイズンドーター・ホーリーマザー

2016年刊行

3,739pt

TOTAL SCORE

「毒親に支配されている人を、海で溺れている人にたとえて考えてみてよ」。このセリフが示すように、本作は母と娘の関係を鋭く抉り出す六編の短編集だ。女優として活躍する主人公が、故郷の同窓会への誘いを受けることから物語は幕を開ける。幼少期から続く母親の支配的な言動に悩まされてきた彼女は、折しも「毒親」をテーマにしたトーク番組への出演依頼を受ける。物語は娘の視点、母の視点、そして周囲の第三者の視点を巧みに交差させながら、同じ出来事の全く異なる真実を浮かび上がらせる。読者は常に「貴女は大丈夫ですか」と問いかけられているような感覚に陥る。善意と正義の掛け違いが連鎖し、誰が毒を持つ存在なのか、読み進めるほどに境界線は曖昧になる。表題の二作は視点を変えた連作構成となっており、最終章ではそれまでの印象をことごとく覆す仕掛けが施されている。「誰も信じられないし誰も救われないけど、ありそうなんだよね」という言葉こそ、本作の本質を表している。

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絶賛370
好評1,040
普通1,217
不評240
酷評32

TOTAL 2,899 reviews

22ブロードキャスト

ブロードキャスト

2018年刊行

3,476pt

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中学時代、駅伝で全国大会をあと一歩のところで逃した町田圭祐。陸上の名門高校に進学を決めたその帰り道、交通事故に遭い競技人生を断念することになる。夢も希望も失ったかに見えた圭祐に、脚本家を目指す同級生の正也が声をかける。「お前の声は、俺の理想の声なんだ。」こうして圭祐は、なんとなく放送部の門を叩くことになる。厳しい先輩、個性豊かな部員たち、そして目標となる全国高校放送コンテスト。陸上への未練を抱えながらも、ラジオドラマ制作という未知の世界に踏み込んだ圭祐は、次第にその熱に引き込まれていく。「これって、本当にあの作者の作品ですか」と読者が首をかしげるほど、イヤミスの女王とは一線を画す、爽やかな青春が本作には詰まっている。夢、友情、嫉妬、後悔、そして自分の言葉で伝えることの意味。放送部という舞台が、圭祐の内面の成長をみずみずしく映し出す青春学園小説の傑作。

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絶賛394
好評738
普通721
不評163
酷評40

TOTAL 2,056 reviews

23絶唱

絶唱

2015年刊行

3,459pt

TOTAL SCORE

「楽園」「約束」「太陽」「絶唱」、四つの章で紡がれる連作短編集。阪神淡路大震災で深く傷ついた女性たちが、太平洋に浮かぶ小さな島国・トンガへとたどり着くところから物語は動き出す。双子の妹を幼くして失った姉、取り消せない言葉を抱えたまま生きる女性、守れなかった小さな命を心に刻む女性、それぞれが秘密を胸に南洋の地を踏む。章を追うごとに人物たちの縁が少しずつ明らかになり、否が応でもその繋がりに引き込まれる構成は圧巻。トンガの人々が持つ独特の死生観と、のんびりと広がる青い海の描写が、重苦しい傷の記憶と鮮烈なコントラストをなす。そして最終章、全く予想外の語り手が登場した瞬間、鳥肌が立つほどの衝撃とともに、それまでの三章が持つ意味がひとつに収束していく。イヤミスのイメージとは一線を画す、喪失の果てに芽吹く再生と希望の物語。

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絶賛433
好評1,037
普通1,335
不評349
酷評84

TOTAL 3,238 reviews

24ユートピア

ユートピア

2015年刊行

3,301pt

TOTAL SCORE

太平洋を望む美しい港町・鼻崎町。かつては賑わいを見せたその街を舞台に、立場の異なる三人の女性が出会います。先祖代々続く仏具店に嫁いだ菜々子、夫の転勤で社宅に暮らす光稀、そして理想を胸に移住してきた陶芸家のすみれ。車椅子で生活する小学生・久美香の存在をきっかけに、三人はボランティア基金「クララの翼」を立ち上げます。善意から始まったはずの活動が、些細な価値観のずれから軋みを生み、ネット上に流れる噂が静かに歯車を狂わせていく。読者からは「善意は暴走するもの」「善意の暴走は悪の暴走より質がかなり悪い」という声が上がるほど、この作品は善意という名の恐ろしさを容赦なく描き出します。三人それぞれが抱える嫉妬、虚栄心、そして心の底に沈む本音。「主観と主観の殴り合い」とも評される人間描写は、読む者に身に覚えのある感情を呼び起こし、ページを置けなくさせます。そして最終章、子どもたちの視点から明かされる真相に、思わず息をのむことになるでしょう。山本周五郎賞受賞の心理サスペンス。

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絶賛319
好評1,073
普通1,681
不評357
酷評79

TOTAL 3,509 reviews

25カケラ

カケラ

2020年刊行

2,963pt

TOTAL SCORE

ドーナツがばらまかれた部屋で、一人の少女が息絶えているのが発見された。明るく運動神経もよかった彼女に、一体何が起きたのか。美容クリニックに勤める医師が、関係者への聞き取りを重ねることで、少女の死の輪郭が少しずつ浮かび上がる。物語の大部分は、登場人物それぞれによる一人語りで構成され、証言は互いに食い違い、自己正当化の声が至るところに滲む。語る人が変わるたびに、少女の像は別の色を帯びていく。作中に繰り返し登場するドーナツは、単なる食べ物を超えた象徴として機能し、人が他者の表面しか見ていないという本質を静かに問いかける。ルッキズム、容姿をめぐる固定観念、周囲の目と自意識が絡み合う中で描かれるのは、「自分というカケラ」の意味だ。読後に残るのはすっきりとした解決ではなく、人間の評価というものの恐ろしさと、どこか苦い余韻である。

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絶賛559
好評1,088
普通1,905
不評625
酷評228

TOTAL 4,405 reviews

26高校入試

高校入試

2013年刊行

2,869pt

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県下有数の公立進学校の入試前日、教室の黒板に「入試をぶっつぶす!」と書かれた貼り紙が発見される。新任教師・春山杏子をはじめとした教師たちが対応に追われる中、迎えた入試当日、試験内容がネット掲示板にリアルタイムで実況中継されるという衝撃の事態が発生する。教師しか知り得ないはずの情報が次々と流出し、学校側の対応は遅れ、保護者は糾弾し、受験生たちの間には疑心暗鬼が広がっていく。誰が、何の目的で入試を妨害しようとしているのか。入試に関わる全員が容疑者となる中、23名もの登場人物それぞれの視点が交錯しながら、謎に満ちた長い一日が幕を開ける。エンターテインメント色豊かな展開から一転、終盤では登場人物たちの心の奥底をシリアスに掘り下げ、衝撃の結末へとなだれ込む。人生を左右する入試制度そのものへの問いかけが、読者それぞれの心に鋭く刺さる一作。

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絶賛385
好評937
普通1,507
不評474
酷評110

TOTAL 3,413 reviews

27残照の頂 続・山女日記

残照の頂 続・山女日記

2021年刊行

2,738pt

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後立山連峰、北アルプス表銀座、立山・剱岳、武奈ヶ岳と安達太良山。険しい山々を舞台に、それぞれの人生の重荷を背負った女性たちの物語が描かれる四つの短編集です。亡き夫への後悔を抱えたまま五竜岳へ向かう女性、失踪した仲間の面影を胸に北アルプスを歩く音大生、山岳ガイドを夢見る娘と反対する母が剱岳へ挑む親子、そしてコロナ禍に三十年ぶりの登山を手紙で報告し合う旧友たち。各編で構成手法を巧みに変えながら、登場人物それぞれの心の機微が丁寧に描かれていきます。作中には「通過したつらい日々は、つらかったと認めればいい。そこを乗り越えた自分を素直にねぎらえばいい。そこから、次の目的地を探せばいい」という言葉が刻まれています。山頂へ至る一歩一歩は、過去との向き合いそのものであり、頂から見える景色はいつしか前へ踏み出す力へと変わっていきます。読者から「人生に山があってよかった」という言葉が自然と引き出される、清々しい読後感の一冊です。

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絶賛253
好評468
普通475
不評87
酷評37

TOTAL 1,320 reviews

28境遇

境遇

2011年刊行

2,465pt

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幼い頃、親に捨てられた。そんな同じ境遇を持つ二人の女性が親友となるところから、物語は静かに動き出す。政治家の妻となり、絵本作家としても脚光を浴びる陽子。一方、天涯孤独のまま新聞記者として生きる晴美。正反対とも言える二人を結ぶのは、青いリボンをモチーフにした一冊の絵本だった。ある日、陽子のもとに衝撃の脅迫状が届く。「真実を公表しなければ、息子の命はない」。犯人の言う真実とは何なのか。政治家である夫の疑惑なのか、それとも二人が隠し持つ出生の秘密なのか。「境遇は選べない。しかし人生は自分で築いていける」というメッセージを軸に、イヤミス色は抑えられながらも最終章で予想外の真実が明かされる。人と人の絆とは何か、同じ境遇を共有する者だけが知り得る感情とは何かを問いかける、読後に温かさと余韻が残る一作。物語の鍵となる絵本も巻末に収録されている。

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絶賛289
好評848
普通1,797
不評587
酷評85

TOTAL 3,606 reviews

29山猫珈琲

山猫珈琲

2016年刊行

1,816pt

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イヤミスの女王と呼ばれる作家の、意外な素顔が詰まった初エッセイ集です。上巻には朝日新聞や神戸新聞、日本経済新聞などに連載されたエッセイを収録。下巻では様々な雑誌への寄稿に加え、シナリオ公募への挑戦から小説家デビューに至るまでの道のりが綴られています。サイクリング部での全国行脚、青年海外協力隊としてのトンガ赴任、登山への情熱など、あの緊張感あふれるミステリ作品からは想像もつかない、大地にしっかりと足をつけた活動的な日々が次々と明かされます。読者からは、イヤミスの女王とはかけ離れた、ほのぼのとした一面に驚いたという声が多数寄せられています。また下巻には脚本コンクールの受賞作も特別収録されており、まさかのラブストーリーというギャップが読者を驚かせています。山と猫と珈琲に励まされながら怒涛の十年を乗り越えてきた作家の、飾らない言葉と真摯な眼差しが、一冊を通じて静かに輝いています。

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絶賛106
好評240
普通354
不評59
酷評13

TOTAL 772 reviews

30ドキュメント

ドキュメント

2021年刊行

1,291pt

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イヤミスの女王と称される著者が、真っ向から挑んだ学園青春エンタメの第二弾。前作「ブロードキャスト」の続編にあたる本作では、交通事故で陸上の夢を断たれた主人公・圭祐が、放送部の仲間たちとともに全国高校放送コンテストへの出場を目指す姿が描かれる。偶然手にしたドローンを駆使して陸上部のドキュメント撮影を進める中、映像に映り込んだのは、中学時代からの親友・良太が煙草を手にする衝撃の場面だった。真実を追う圭祐が辿り着いた先には、騒動の陰で糸を引く思わぬ人物の姿が。繊細で瑞々しい高校生の青春の輝きを描きながら、部活にかける情熱と予測不能な謎解きが交差する一冊。伝えるとは何か、仲間とは何かを問い続ける物語は、爽やかな読後感と共に、深い余韻を残す。

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絶賛104
好評272
普通491
不評149
酷評51

TOTAL 1,067 reviews

31みんなの少年探偵団

みんなの少年探偵団

2014年刊行

1,139pt

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明智小五郎、小林少年、そして怪人二十面相。世代を超えて多くの人々を魅了してきた、江戸川乱歩の少年探偵団シリーズを題材に、五人の人気作家が競演するオマージュ・アンソロジーです。収録作はそれぞれ異なる切り口で乱歩ワールドに挑んでいます。明智小五郎と怪人二十面相の誕生の瞬間を描いた「永遠」、体操少女が体験する本格冒険譚でワクワク感と優しい温かみを感じさせる「少女探偵団」、四十一歳になった小林少年が吸血鬼の謎に挑む「東京の探偵たち」、数学的トリックで読者を煙に巻く「指数犬」、そして引退を宣言した怪人二十面相の悲哀とユーモアが滲み出る「解散二十面相」。饒舌に愚痴り倒す二十面相の人間味あふれる姿は愉快で、「面白いことっていうのは、自分で努力して作り出すものなんだ」という台詞が心に刺さります。懐かしくて新しい、各作家の乱歩愛がひしひしと伝わる傑作揃いの一冊です。

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絶賛40
好評124
普通184
不評25
酷評10

TOTAL 383 reviews

32ダイヤモンドの原石たちへ 湊かなえ作家15周年記念本

ダイヤモンドの原石たちへ 湊かなえ作家15周年記念本

2023年刊行

700pt

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内容紹介(JPROより) 祝15周年! 駆け抜けた作家生活を振り返るクロニクル。『告白』で衝撃的なデビューを飾って以来、第一線を走り続けた15年を改めて振り返る。デビュー作から各誌で著者インタビューを続けてきたタカザワケンジ氏が密着取材。憧れのひととの対談、全小説27作紹介、著者へのロングインタビュー、そして待望の書き下ろし小説を含む短編小説2編を収録した充実の一冊。「●●県とわたし」と題して、全国47都道府県の書店サイン会で特別に配布された、湊さんお手製のアナログブログも収録。あなたの出身県と湊さんのかかわりは?未来の小説家に対する眼差しまでを完全レポートの形でお届けする。大人気作家はどのように生まれ、走り続けたのか。湊かなえファンも、これからその面白さを体験する読者も必読!目次まえがき特別対談 池田理代子×湊かなえ全小説作品紹介ロングインタビューデビュー10周年47都道府県サイン会ツアー高校生のための小説甲子園小説 一夜十起淡路島取材 作家ドキュメント「湊かなえの現在」書き下ろし小説 告白のために湊かなえ年表あとがき 内容紹介(「BOOK」データベースより) 『告白』での衝撃デビューから15年、創作に精力を注ぎこんできた著者の軌跡とはー。憧れの“あのひと”との対談に始まり、全小説27作紹介、日本全国を回ったサイン会ツアーの様子、未来の小説家に対する眼差しまでを完全レポートの形でお届けする。大人気作家はどのように生まれ、走り続けたのか。湊かなえの全てがつまったファン垂涎の一冊。書き下ろしを含めた短編小説2編も収録。 目次(「BOOK」データベースより) 特別対談 池田理代子×湊かなえ「私、先生でできてます!」/全小説作品紹介/ロングインタビュー「未来の小説家たちへ」/10社合同企画 湊かなえデビュー10周年47都道府県サイン会ツアー「よんでミル?いってミル?」/高校生のための小説甲子園/小説「一夜十起」/淡路島取材 作家ドキュメント「湊かなえの現在」/書き下ろし小説「告白のために」/湊かなえ年譜 著者情報(「BOOK」データベースより) 湊かなえ(ミナトカナエ)1973年広島県生まれ。2007年「聖職者」で第29回小説推理新人賞を受賞。08年同作品を収録したデビュー作『告白』は「週刊文春2008年ミステリーベスト10」で第1位、第6回本屋大賞を受賞。また14年には、アメリカ「ウォール・ストリート・ジャーナル」紙のミステリーベスト10に、15年には全米図書館協会アレックス賞に選ばれた。12年「望郷、海の星」で第65回日本推理作家協会賞短編部門を受賞。16年『ユートピア』で第29回山本周五郎賞受賞。18年『贖罪』がアメリカのエドガー賞“最優秀ペーパーバック・オリジナル部門”にノミネートされた(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

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絶賛17
好評42
普通61
不評8
酷評1

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33猫が見ていた

猫が見ていた

2017年刊行

615pt

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内容紹介(JPROより) 猫好きで鳴る人気作家7人が集結。 猫の小説7編を収録する文庫オリジナルのアンソロジー登場! 巻末には「猫小説オールタイム・ベスト」紹介も。【収録作品】「マロンの話」湊かなえ「エア・キャット」有栖川有栖「泣く猫」柚月裕子「『100万回生きたねこ』は絶望の書か」北村薫「凶暴な気分」井上荒野「黒い白猫」東山彰良「三べんまわってニャンと鳴く」加納朋子「猫と本を巡る旅 オールタイム猫小説傑作選」澤田瞳子 内容紹介(「BOOK」データベースより) 現代を代表する人気作家たちが猫への愛をこめて書き下ろす猫の小説、全7編。作家の家の庭に住みついた野良猫。同じマンションの女の猫が迷い込んできたことで揺れる孤独な女の心。猫にまつわる名作絵本に秘められた悲しみ…ミステリアスな猫たちに翻弄される文庫オリジナルアンソロジー。巻末にオールタイム猫小説傑作選も収録。 目次(「BOOK」データベースより) マロンの話(湊かなえ)/エア・キャット(有栖川有栖)/泣く猫(柚月裕子)/「100万回生きたねこ」は絶望の書か(北村薫)/凶暴な気分(井上荒野)/黒い白猫(東山彰良)/三べんまわってニャンと鳴く(加納朋子) 著者情報(「BOOK」データベースより) 湊かなえ(ミナトカナエ)広島県生まれ。2009年『告白』で本屋大賞、12年「望郷、海の星」で日本推理作家協会賞受賞有栖川有栖(アリスガワアリス)大阪府生まれ。2003年『マレー鉄道の謎』で日本推理作家協会賞、08年『女王国の城』で本格ミステリ大賞受賞柚月裕子(ユズキユウコ)岩手県生まれ。2008年『臨床真理』で「このミステリーがすごい!」大賞を受賞しデビュー。16年『孤狼の血』で日本推理作家協会賞受賞北村薫(キタムラカオル)埼玉県生まれ。1991年『夜の蝉』で日本推理作家協会賞、2009年『鷺と雪』で直木賞受賞井上荒野(イノウエアレノ)東京都生まれ。1989年『わたしのヌレエフ』でフェミナ賞を受賞しデビュー。2008年『切羽へ』で直木賞受賞東山彰良(ヒガシヤマアキラ)台湾生まれ。2002年、「このミステリーがすごい!」大賞銀賞、読者賞を受賞し『逃亡作法』でデビュー。15年『流』で直木賞受賞加納朋子(カノウトモコ)福岡県生まれ。1992年『ななつのこ』で鮎川哲也賞を受賞しデビュー。95年短編「ガラスの麒麟」で日本推理作家協会賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

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絶賛58
好評90
普通190
不評91
酷評21

TOTAL 450 reviews

34湊かなえのことば結び

湊かなえのことば結び

2022年刊行

529pt

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内容紹介(JPROより) この本を通じて、さらに多くの「仲間」が増えることを願っています(本書より)──FM大阪で二〇二〇年六月から二年弱、湊かなえがラジオ番組を担当。リスナーと一緒に短編小説を作ったり、著者の愛する小説や家族や猫をはじめ、淡路牛や玉ねぎなど淡路島の美味しい食や渦潮、人形浄瑠璃など、淡路島の見どころについても、縦横無尽に語った人気ラジオ番組から生まれた本です。(全二巻) 内容紹介(「BOOK」データベースより) この本を通じて、さらに多くの「仲間」が増えることを願っています(本書より)-FM大阪で二〇二〇年六月から二年弱、湊かなえがラジオ番組を担当。リスナーと一緒に短編小説を作ったり、著者の愛する小説や家族や猫をはじめ、淡路牛や玉ねぎなど淡路島の美味しい食や渦潮、人形浄瑠璃など、淡路島の見どころについても、縦横無尽に語った人気ラジオ番組から生まれた本です。 著者情報(「BOOK」データベースより) 湊かなえ(ミナトカナエ)2007年「聖職者」で第29回小説推理新人賞を受賞。同作を収録したデビュー作『告白』は「2008年週刊文春ミステリーベスト10」で第1位、第6回本屋大賞を受賞。また14年には、アメリカ「ウォール・ストリート・ジャーナル」紙のミステリーベスト10に、15年には全米図書館協会アレックス賞に選ばれた。12年「望郷、海の星」で第65回日本推理作家協会賞短編部門を受賞。16年『ユートピア』で第29回山本周五郎賞受賞。18年『贖罪』がアメリカのエドガー賞〈ペーパーバック・オリジナル部門〉にノミネートされた(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

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絶賛15
好評27
普通68
不評13
酷評1

TOTAL 124 reviews

35高校入試 シナリオ

高校入試 シナリオ

2012年刊行

344pt

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内容紹介 長澤まさみ主演ドラマのオリジナル脚本!名門県立高校の「入試」を舞台に巻き起こった事件。入試をぶち壊そうとする犯人は一体誰だ!? 主演・長澤まさみが高校入試初挑戦、湊かなえによるオリジナル脚本! ふたりのスペシャル対談も収録。 内容紹介(JPROより) 名門県立高校の「入試」を舞台に巻き起こった事件。入試をぶち壊そうとする犯人は一体誰だ!? 主演・長澤まさみが高校教師初挑戦、湊かなえによるオリジナル脚本! ふたりのスペシャル対談も収録。 内容紹介(「BOOK」データベースより) 県内随一の名門・橘第一高校の入試前日、教室の黒板に「入試をぶっつぶす!」の貼り紙が。さらにネットの掲示板には同校の教師しか知り得ない情報が次々と書き込まれていく…。そして迎えた、入試当日。振り回される学校側と、それぞれに思惑を抱えた受験生。果たして犯人は誰なのか。謎に包まれた長い長い一日が始まった…。書き下ろしオリジナルドラマ脚本。オリジナル特典・スペシャル対談湊かなえ×長澤まさみキャストインタビューほか。 著者情報(「BOOK」データベースより) 湊かなえ(ミナトカナエ)1973年広島県生まれ。2007年に「聖職者」で小説推理新人賞を受賞。翌年、同作を収録した『告白』でデビュー。09年の本屋大賞受賞、映画化を経て累計300万部のベストセラーに。12年「望郷、海の星」で日本推理作家協会賞短編部門を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

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絶賛7
好評29
普通43
不評6
酷評5

TOTAL 90 reviews

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