失われた貌
2025年刊行
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失われた貌
2026年本屋大賞候補作品。山奥で発見された、顔を潰され、歯を抜かれ、手首から先を切り落とされた身元不明の死体。警察への不備を指摘する投書が地元紙に掲載された直後というタイミングも、事態を一層複雑にする。そんな中、一人の小学生が警察を訪れ、その死体は10年前に失踪した自分の父親かもしれないと訴える。しかし、間もなく新たな殺人事件が発生し、最初の死体の身元も判明。それは少年の父親ではなく、前科のある探偵だった。彼は依頼人の弱みを握り脅迫を繰り返していたという。一見無関係に見える出来事が複雑に絡み合い、過去と現在が交錯する中で、事件は予想外の方向へと展開していく。読者は、周到に張り巡らされた伏線と、事件の背後に潜む真実に驚愕するだろう。警察小説としてのリアリティと、ミステリーとしての巧妙な仕掛けが融合した作品。被害者、加害者、そしてその家族たちの葛藤が描かれ、単なる事件の真相解明に留まらない、人間ドラマとしての深みも感じさせる。読後には、タイトルの意味が深く心に刻まれるだろう。
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