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DATA-DRIVEN NOVEL RANKING

小川 糸

独自に収集した評価データで選ぶ、"本当に愛されている小説"のランキング

PROFILE

山形県山形市出身の小説家・作詞家・翻訳家。清泉女子大学で古代文学を専攻し古事記を研究した後、マーケティング会社や編集プロダクションを経て創作活動を開始。10年以上のデビューまでの苦労を経て、料理をテーマにした小説「食堂かたつむり」を2008年に刊行し念願のデビューを果たす。同作は82万部を超えるベストセラーとなり映画化されたほか、イタリアのバンカレッラ賞料理部門賞やフランスのウジェニー・ブラジエ小説賞を受賞するなど国際的にも高く評価された。食や暮らし、人のつながりを温かな筆致で描く作風が幅広い読者に支持されており、「ツバキ文具店」や「ライオンのおやつ」など本屋大賞上位入賞作を複数持つ。作詞家としては春嵐のペンネームで音楽制作ユニットFairlifeに参加し、翻訳家としても絵本の翻訳を手がけるなど多方面で活躍している。

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ランキング

1ライオンのおやつ

ライオンのおやつ

2019年刊行

15,508pt

TOTAL SCORE

「人生の最後に食べたいおやつは何ですか」という問いかけから始まる、生と死をあたたかく見つめた物語です。33歳で余命を告げられた主人公の雫は、瀬戸内のレモン島に浮かぶホスピス「ライオンの家」で最期の日々を過ごすことを決意します。百獣の王ライオンのように、安心して食べて眠れる場所というコンセプトのそのホスピスでは、毎週日曜日に入居者が思い出のおやつをリクエストできる「おやつの時間」が設けられています。しかし雫は、なかなか自分のおやつを選べずにいました。穏やかな海の景色、ともに暮らす犬の六花、そして個性豊かな仲間たちとの日々の中で、雫は本当に大切なものと向き合っていきます。読者からは「満ち潮が砂浜を潤すように、静かな充足感が心の隅々にまで染み渡っていく」「直球勝負で見事に泣かされた」という声が多数寄せられています。死というテーマを正面から扱いながらも、湿っぽさはなく、読後には日常のひとつひとつが輝いて見えてくる作品です。

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絶賛6,701
好評4,467
普通1,887
不評311
酷評156

TOTAL 13,522 reviews

2ツバキ文具店

ツバキ文具店

2016年刊行

11,059pt

TOTAL SCORE

鎌倉の山のふもとにある小さな文具店を営みながら、手紙の代書を請け負う主人公・雨宮鳩子、通称ポッポちゃんの一年を描いた物語です。江戸時代から続く代書屋の十一代目として、友人への絶縁状、借金のお断り、天国からの手紙まで、身近だからこそ伝えられない依頼者の想いに寄り添います。依頼の内容によって便箋、筆記具、さらには切手の図柄にまでこだわり抜くその仕事ぶりはまさに職人技で、本書には実際に書かれた代書の手紙が掲載されており、活字とは異なる手書き文字の力を直接体感できます。厳格な祖母に育てられ、反発して家を飛び出したポッポちゃんが、他者の想いを言葉にする仕事を通じて、仲違いしたまま逝ってしまった祖母への想いに少しずつ気づいていきます。バーバラ婦人、男爵、QPちゃんといった個性豊かな鎌倉の人々との温かな交流も物語に彩りを添え、「失くしたものを追い求めるより、今、手のひらに残っているものを大事にすればいい」という言葉が静かに胸に響く、心温まる作品です。

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絶賛3,152
好評3,286
普通1,327
不評193
酷評32

TOTAL 7,990 reviews

3食堂かたつむり

食堂かたつむり

2008年刊行

8,616pt

TOTAL SCORE

恋人に全てを持ち去られ、声までも失った主人公・倫子が、祖母の形見であるぬか床だけを抱えて故郷へ戻るところから物語は始まります。実家の物置小屋を改装して開いた小さな食堂は、一日一組のお客様だけをもてなす、決まったメニューのない特別な場所。倫子はお客様と向き合い、その人だけのために心を込めた料理を生み出していきます。読者からは、「私にとって、料理とは祈りそのものだ」という言葉が印象的だという声も多く、食べることと命をいただくことの意味が、五感を揺さぶる繊細な描写で丁寧に描かれます。温かくふんわりとした前半から、命と向き合う重厚な後半へと物語は大きく転換し、母と娘の間に絡み合う複雑な感情が、静かに、しかし力強く解きほぐされていきます。「始まりは絶望でも、限りある手札で素敵な結末に辿り着けた」という読者の言葉通り、再生と感謝の物語として深い余韻を残すデビュー作です。

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絶賛2,565
好評3,878
普通3,649
不評866
酷評325

TOTAL 11,283 reviews

4キラキラ共和国

キラキラ共和国

2017年刊行

7,848pt

TOTAL SCORE

鎌倉の小さな文具店を舞台に、代書屋を営む鳩子の穏やかな日常を描いた前作の続編です。物語は冒頭から大きな変化とともに幕を開けます。カフェの店主ミツローと入籍し、その娘QPちゃんの母親となった鳩子。三人がゆっくりと家族になっていく過程が、四季折々の鎌倉の風景とともに丁寧に綴られます。亡き夫からの詫び状、文豪からのラブレター、大切な人への最後の手紙と、今日も風変わりな代書の依頼が舞い込む一方、鳩子自身の人生もキラキラと動き始めます。バーバラ婦人や男爵といった個性豊かなご近所さんとの心地よい距離感も健在ですが、物語が進むにつれ、それぞれの人生に影が差し始めます。読者からは「ほぼ視力のない少年が書いた母への手紙で号泣」「前妻への手紙で涙が止まらなかった」といった声が多く寄せられており、ほっこりするだけでなく、深く胸を打つ場面も随所に用意されています。タイトルに込められた意味は、物語のラストで鮮やかに明かされます。

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絶賛1,590
好評1,931
普通974
不評109
酷評30

TOTAL 4,634 reviews

5椿ノ恋文

椿ノ恋文

2023年刊行

6,020pt

TOTAL SCORE

鎌倉の小高い山のふもとで、代書屋「ツバキ文具店」を営む鳩子。三児の母として奮闘する彼女が、ようやく代書業を再開するところから物語は動き出します。余命わずかな母から嫁ぐ娘へ贈る手紙、若年性認知症の自分自身に宛てた手紙、夫への免許返納を説得する手紙など、依頼者それぞれの人生の岐路に寄り添いながら、鳩子は「自分ではない誰か」になりきり、心を込めて代書を紡ぎます。そんな日常に揺さぶりをかけるのが、亡き先代が生前に書き残したとされる恋文の発見です。穏やかな祖母の胸に秘められていた、叶わぬ思いの数々。孫として受け止めるには、少々手余りな真実でもあります。さらに、あんなに懐いていた娘のQPちゃんがいつしか反抗期を迎え、鳩子は母としても戸惑いを隠せません。「鳩ちゃんの感情の起伏が終始自分に同期し続けた」と語る読者の声が示すように、この物語は手紙という形を借りて、伝えられなかった言葉たちが静かに息を吹き返す、温かくも胸に迫る一作です。

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絶賛931
好評993
普通336
不評37
酷評15

TOTAL 2,312 reviews

6つるかめ助産院

つるかめ助産院

2010年刊行

5,701pt

TOTAL SCORE

夫が突然姿を消し、傷心を抱えたまりあが一人でたどり着いたのは、かつて夫と訪れた南の島でした。そこで出会った助産院長の鶴田亀子から、予想外の妊娠を告げられます。捨て子として育ち、家族の愛を知らずに生きてきたまりあにとって、母になることは戸惑いしかない出来事でした。しかし助産院で働くベトナム人のパクチー嬢や産婆のエミリー、旅人のサミーや妊婦の艶子さんなど、個性豊かな仲間たちとの日々が、少しずつ彼女の心を溶かしていきます。読者からは、妊婦を指す「育む人」という表現に思わず涙が出たという声や、出産経験のない著者が書いたとは思えないほどの表現力への驚きが寄せられています。辛い過去を抱えているのは自分だけではないと気づいていくまりあの姿、そして亀子先生の言葉が静かに胸に刺さります。命が生まれる奇跡と、一人の女性が自分自身を取り戻していく再生の物語です。

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絶賛971
好評1,391
普通1,088
不評218
酷評48

TOTAL 3,716 reviews

7とわの庭

とわの庭

2020年刊行

4,172pt

TOTAL SCORE

盲目の少女・とわは、大好きな母と二人で暮らしていた。沈丁花や金木犀の香りが四季を告げ、黒歌鳥の合唱が朝の訪れを教えてくれる、小さな庭のある家が彼女の全世界だった。しかしある日、母が突然姿を消す。帰らぬ母をひたすら待ち続けるとわの壮絶な孤独が、物語の前半を重く覆う。読者からは「読むのが辛くて、やめそうになった」という声が多く上がるほど、その描写は息苦しく胸に迫る。それでも、とわはついに家の扉を開け、初めて外の世界へと踏み出す。盲導犬ジョイとの共同作業、おいしいご飯、大切な友人、一夏の恋。見えない世界をひたむきに生き抜いてきた彼女の前に、眩い光と愛があふれ出す後半は、一転して希望に満ちた物語へと変容する。「生きているって、すごいことなんだねぇ」というとわの言葉が、読後じんわりと心に広がる。前半の闇が深いほど、後半の光は鮮烈に輝く、生への賛歌が刻まれた長編小説。

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絶賛543
好評973
普通909
不評186
酷評50

TOTAL 2,661 reviews

8喋々喃々

喋々喃々

2009年刊行

3,981pt

TOTAL SCORE

東京の下町、谷中の風情ある街並みで、アンティークきもの店を営む女性、栞の物語。ある日、父親にそっくりな声を持つ男性客が店を訪れたことから、彼女の穏やかな日常に静かな波紋が広がりはじめます。一月から十二月まで、十二の章で綴られる一年間。七草粥に始まり、花見、七夕、菊まつりと、日本の四季折々の情景と風習が、まるで絵巻物のように丁寧に描かれていきます。しかしその美しい世界の中心にあるのは、素直には祝福されない恋。彼の左手の薬指には、結婚指輪が輝いています。胸にたくさんの花の蕾が詰め込まれたような恋心と、どこか影を帯びた切なさが同居するこの物語は、まさに道ならぬ純愛として読者の心にするりと入り込んできます。谷中の実在する店や名所も多数登場し、街歩き気分まで味わえる一作。食堂かたつむりで鮮烈なデビューを果たした著者による二作目にして、柔らかくも胸に刺さる傑作です。

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絶賛595
好評836
普通790
不評206
酷評72

TOTAL 2,499 reviews

9あつあつを召し上がれ

あつあつを召し上がれ

2011年刊行

3,879pt

TOTAL SCORE

食べ物には、その瞬間の感情や風景が染みついている。悲しい記憶と結びついた料理は、何年経っても心を締めつける。けれど、その逆もまた然りで、一口の温かさが、どんな苦しみも束の間忘れさせてくれる。かき氷、ぶたばら飯、おみそ汁、松茸、きりたんぽ。本作は、そんな忘れられない味をめぐる七つの短編を収めた一冊。認知症の祖母に懸命にかき氷を届ける孫娘の健気さ、結婚前日に亡き母から教わったおみそ汁の作り方を父のために再現する娘の静かな覚悟、長年連れ添った恋人との能登への別れ旅行で味わう最後の朝食。どの物語も、食卓の風景と人生の節目が深く交差している。料理の描写は、まるで香りや熱さまでが紙面から漂ってくるようで、読み手の食欲と感情を同時に揺さぶる。美味しいものを食べている時が、一番幸せなのだ、という言葉が胸に響く、ほろ苦くも温かな作品集。

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絶賛462
好評1,056
普通1,439
不評292
酷評50

TOTAL 3,299 reviews

10にじいろガーデン

にじいろガーデン

2014年刊行

3,108pt

TOTAL SCORE

夫との関係に行き詰まった三十代半ばの女性、泉。ある日、駅のホームで命を絶とうとしていた女子高生・千代子を引き止めたことから、二人の運命は交わり始める。互いの痛みを打ち明けるうち、やがて恋に落ちた二人は、泉の一人息子・草介を連れて、星降る山里「マチュピチュ村」へと駆け落ちする。泉と千代子の苗字を合わせた「タカシマ家」の誕生だった。その後、千代子が娘・宝を出産し、一家は四人家族となる。レインボーフラッグを掲げ、ゲストハウスを開業し、ハワイでの結婚式と、喜びを重ねていくタカシマ家。しかし千代子の闘病、そして予想外の悲劇が家族を揺さぶっていく。「最初から最後の一文まで、ぎゅぎゅっと透き通った愛が詰まった」と読者を魅了するこの物語は、血のつながりや戸籍を超えた「家族とは何か」を十六年の軌跡を通して問いかける。「崩壊と再生を繰り返しながら、強い女性像は子へと受け継がれていく」家族愛の感動長編。

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絶賛335
好評556
普通560
不評107
酷評46

TOTAL 1,604 reviews

11ミ・ト・ン

ミ・ト・ン

2017年刊行

2,713pt

TOTAL SCORE

ラトビアをモデルにした架空の国、ルップマイゼ共和国。ミトンは防寒具であり、愛の告白であり、魂を守るお守りでもある特別な存在です。外遊びが大好きで手仕事の苦手な少女マリカが、ある青年との出会いをきっかけに想いを込めて編み始めるところから物語は動き出します。恋、結婚、慎ましくも満ち足りた暮らし。しかし、隣国の影がこの小さな国を覆い始め、マリカの人生は大きな波に飲み込まれていきます。「何も失っていない、ただ変化しただけ」と静かに悟るマリカのそばには、常に美しいミトンがありました。小説と版画が紡ぎだす、悲しみを包んだ温かな一生の物語です。

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絶賛252
好評273
普通230
不評48
酷評12

TOTAL 815 reviews

12針と糸

針と糸

2018年刊行

2,669pt

TOTAL SCORE

「物語を紡ぐことは、ちくちくと縫い物をすることに似ている。針だけでも、糸だけでも、私は物語を書くことができない。」デビューから10年の節目に、人気作家が自らの素顔を赤裸々に綴ったエッセイ集。ベルリンやラトビア、モンゴル、鎌倉など、転がり込んだ見知らぬ土地で変化していく幸せの尺度。そして、長年心に秘めていた母親との確執と向き合い、「書くことを私に与えてくれたのは、母である」という境地に辿り着くまでの軌跡が綴られる。シンプルなベルリン生活から学んだ、お金をかけずに幸せになる知恵と工夫も読みどころのひとつ。他愛のない日常の中に、人生が愛おしくなる瞬間が散りばめられた珠玉の一冊。

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絶賛206
好評372
普通352
不評42
酷評17

TOTAL 989 reviews

13小鳥とリムジン

小鳥とリムジン

2024年刊行

2,240pt

TOTAL SCORE

過酷な幼少期を過ごし、人を信頼することも、自分の人生を生きることも、あきらめてしまった女性、小鳥。そんな彼女のかすかな楽しみは、仕事帰りにお弁当屋さんの前を通り、漂ういい匂いを嗅ぐことだけでした。「陽だまりよりも木漏れ日のほうがやさしくて圧を感じない」という読者の言葉そのままに、柔らかな筆致の裏に、虐待や性暴力といった重いテーマが丁寧に織り込まれています。「傷口に、おいしいものがしみていく」という感覚で、食べること、愛すること、生きることが静かに結びついていく物語。食べることを通じて生を描いた前二作に続く、愛することをテーマにした著者の集大成的な一作です。

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絶賛225
好評448
普通674
不評186
酷評48

TOTAL 1,581 reviews

14リボン

リボン

2013年刊行

2,157pt

TOTAL SCORE

少女と祖母が大切に温めた卵から誕生した、一羽のオカメインコが紡ぐ連作長編小説です。リボンと名付けられた黄色い小鳥は、やがて二人のもとを飛び立ち、鳥の保護施設で働く青年、余命を宣告された老画家など、さまざまな傷を抱えた人々のもとを渡り歩きます。「小さな命が、寄り添ってくれた」という言葉通り、リボンは生きる力の象徴として、出会う人々の心に温もりを灯していきます。童話のような優しい語り口で始まりながら、物語は中盤から深みを増し、後半では東西ドイツの壁をめぐる歴史的背景も絡んだ、予想外のスケールで展開します。「辛いこと、淋しいことがあるからこそ深く豊かになれる人生がある」と読者に気づかせてくれる、温かくも奥深い物語です。

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絶賛164
好評310
普通380
不評80
酷評18

TOTAL 952 reviews

15いとしきもの

いとしきもの

2025年刊行

2,091pt

TOTAL SCORE

コロナ禍での離別という人生の暗闇を抜け出し、著者が出会ったのは石ころだらけの土地と、そこに広がる美しい森だった。40代後半で車の免許を取得し、八ヶ岳山麓に山小屋を建て、都会から移住するという大胆な決断。「自分が心から愛しいと思えるものが手の届く場所にあるというのは、最高の幸せ」という言葉が、本書の核心を静かに語る。薪ストーブ、こだわりの器、手仕事の道具、ミツバチからの贈り物。衣食住をよりシンプルに削ぎ落としていく先に見えてくる、本当の豊かさとは何か。カラー写真が彩るこのエッセイ集は、読む者に「人生はあっという間、やりたいことを先送りするな」と穏やかに、しかし力強く問いかける。

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絶賛146
好評153
普通137
不評17
酷評7

TOTAL 460 reviews

16サーカスの夜に

サーカスの夜に

2015年刊行

1,872pt

TOTAL SCORE

両親の離婚でひとりぼっちになった少年は、13歳の誕生日に、家族との唯一の思い出が詰まったサーカス団へと飛び込む決意をする。難病の後遺症で身体の成長が10歳のまま止まった少年を待ち受けていたのは、ハイヒールで綱を渡る元男性の美人綱渡り師、残り物を絶品料理に変える名コック、そして空中ブランコを舞う老ペンギンなど、個性豊かな仲間たちだった。華やかな舞台の裏には、過酷な現実と、それぞれの孤独や悲しみを乗り越えて生きる人々の姿があった。「悲しみを知らなければ、人を笑わせることはできない」。不自由な身体を抱えながらも、自らの居場所と生きる意味を探す少年の成長を、温かくも胸に刺さる筆致で描いた物語。

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絶賛118
好評268
普通407
不評85
酷評11

TOTAL 889 reviews

17別冊: 天然生活 小川糸さんの春夏秋冬を味わうシンプルな暮らし

別冊: 天然生活 小川糸さんの春夏秋冬を味わうシンプルな暮らし

2023年刊行

1,744pt

TOTAL SCORE

コロナ禍を経て、暮らしの足元を見直した作家が一念発起して車の免許を取得し、信州の山中に小屋を建てて移り住んだ。春夏秋冬、大きな窓から望む原生林の翠、季節の果物や野菜で仕込む保存食、朝のヨガから午前中だけの執筆、午後の庭仕事という日々のリズム。「ため息が出ちゃうくらい素敵」と読者が声をそろえる山暮らしの風景が、豊富な写真とエッセイで綴られる。持っているもの全てに理由を言える暮らしを目指す姿勢は、都会の喧騒の中でも心のデトックスになると好評を博している。季節の食材を使ったシンプルなレシピも収録した、暮らしの美学が凝縮された一冊。

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絶賛118
好評49
普通30
不評5
酷評7

TOTAL 209 reviews

18これだけで、幸せ

これだけで、幸せ

2015年刊行

1,662pt

TOTAL SCORE

「少なく贅沢に」というキーワードのもと、心地よい暮らしを追求する著者の生き方と、もの選びの哲学が綴られたエッセイです。数を減らすことで深まる、道具や食材への愛着。40代になって初めてわかる、一生添い遂げられるものを時間をかけて探す楽しみが丁寧に語られます。モンゴルのゲル生活から体感したシンプリシティ、ベルリンで根付く「いいものを長く使う」文化など、旅先での体験も幸せのヒントとして散りばめられています。「自分だけの幸せのモノサシを持つこと」という言葉が示すように、人と比べず、好きなもの、好きなひと、好きなことだけを選び取る自分軸の生き方が、読む人の暮らしを静かに照らします。

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絶賛120
好評169
普通179
不評45
酷評16

TOTAL 529 reviews

19たそがれビール

たそがれビール

2015年刊行

1,643pt

TOTAL SCORE

「ビールの一口目を飲んだ時の爽快感が、言葉になって綴られているようなエッセイ」と評されるほど、読む者を心地よい気分にさせる一冊。パリの蚤の市で宝物を探し、モロッコの夕日を眺めながら屋台料理に舌鼓を打ち、ベルリンのカフェで珈琲を飲みながら手紙をしたためる。一年間の日記形式で綴られた本作は、著者が愛してやまないドイツ・ベルリンを中心に、ヨーロッパ各地での生活と日本の日常を行き来しながら、「当たり前のことを丁寧にする幸せ」を静かに照らし出す。「ゆるむ、いきむ、両方あってはじめてがんばることが成立する」という言葉が示すように、力みすぎず、しかし丁寧に生きることの豊かさがページごとに滲み出る。読み終えた後、一緒に旅をしてきたような心地よい余韻が残る作品。

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絶賛133
好評188
普通289
不評61
酷評29

TOTAL 700 reviews

20ファミリーツリー

ファミリーツリー

2009年刊行

1,617pt

TOTAL SCORE

長野県穂高の小さな旅館に生まれた少年、流星は、毎夏やってくる父方のいとこにあたる少女リリーに恋心を抱く。拾ってきた子犬との日々、料理上手な曾祖母の菊さんの温かな言葉、ユニークな親族たちの存在に見守られながら、ふたりはゆっくりと大人への歩みを進めていく。喪失の痛みを抱えながらも前へ進もうとするリリーと、なかなか踏み出せない流星の対比が物語に奥行きを与える。家系図をたどれば先祖から今の自分へとつながる線が見え、タイトルの意味が静かに浮かび上がる構成が秀逸だ。命のきらめきを五感に響く筆致で描いた、家族と命のつながりをめぐる物語。

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絶賛132
好評271
普通474
不評131
酷評34

TOTAL 1,042 reviews

21育てて、紡ぐ。暮らしの根っこ

育てて、紡ぐ。暮らしの根っこ

2019年刊行

1,592pt

TOTAL SCORE

小川糸が自身の暮らしの哲学と日々の習慣を丁寧に綴ったエッセイ集。種を蒔き、育て、収穫し、物語を紡ぐというイメージで一年のサイクルを組み立て、「自然であること、無理をしないこと」を暮らしのテーマに掲げている。心のあり方、体との付き合い方、食や衣、そして人間関係まで、133のヒントが豊富な写真とともに収められている。拠点を移したドイツでの生活が著者にもたらした気づきにも触れ、ペンネームのルーツや作品との向き合い方といった内面にも迫る内容となっている。「頑張らずに余白を残す」「心にも時間にも余白を残す」という言葉が象徴するように、要らないものを潔く手放し、本当に好きなものだけを身近に置くことで軽やかに生きるための指針が詰まった一冊。

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絶賛109
好評116
普通88
不評21
酷評13

TOTAL 347 reviews

22今夜はジビエ

今夜はジビエ

2025年刊行

1,365pt

TOTAL SCORE

長野の山小屋で、愛犬ゆりねと送る一人と一匹の暮らし。鳥の声で目覚め、庭でハーブを育て、梅干しやピーナツバターを手作りし、夕方には温泉へ。夜は薪ストーブの前でワインを傾ける。読者からは「まるで読む森林浴」と称されるほど、自然の描写が豊かな一冊。しかしタイトルにもなった衝撃のエピソードが示すように、山暮らしは美しいだけでは終わらない。野生の動物との共存という、都会では決して味わえないリアルな葛藤も赤裸々につづられている。「ウィンウィンよりハッピーハッピーがいい」という著者の言葉が、孤独をも豊かさへと変える、その生き方の真髄を静かに語りかける。

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絶賛82
好評88
普通138
不評30
酷評4

TOTAL 342 reviews

23グリーンピースの秘密

グリーンピースの秘密

2020年刊行

1,349pt

TOTAL SCORE

ベルリンに暮らし始めて一年、四季折々の日々を日記形式で綴ったエッセイ集。冬には手前味噌を仕込み、春には青空市場で見つけた旬の白アスパラガスをシンプルに味わう。夏にはリトアニアやポーランドへと足を伸ばし、秋にはりんごケーキを焼く。どう逆立ちしたってできないと言わしめる丁寧な暮らしぶりに、多くの読者が憧れを抱く一冊。食へのこだわりや異国での気づきが温かな筆致で語られ、読むたびに心がほぐれていく。各国の国民性の違いや社会問題への率直な視点も盛り込まれ、ほのぼのとした日常の中に芯の強さも感じられる。そして気になるタイトルの真相は、ぜひ本書の中で確かめてほしい。

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絶賛62
好評100
普通126
不評14
酷評5

TOTAL 307 reviews

24森のバカンス

森のバカンス

2026年刊行

1,323pt

TOTAL SCORE

八ヶ岳の森に山小屋を構え、愛犬と共に一年を丁寧に生きる。春は庭仕事に没頭し、夏は川辺でキャンプを楽しみ、秋は冬支度に励み、冬は薪ストーブの前で赤ワインを傾ける。草むしりを「地球の毛づくろい」と表現するその感性は、読者をして「日々の切り取り方と表現の瑞々しさに驚かされる」と言わしめるほど。デビュー作「食堂かたつむり」で知られる作家が綴る、森との共生の記録。「しゃーない、でも大丈夫」という言葉に凝縮された暮らしの哲学が静かに胸へ響き、都会の日常とは異なる豊かさとは何かを問いかけてくる。

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絶賛62
好評80
普通68
不評8
酷評4

TOTAL 222 reviews

25さようなら、私

さようなら、私

2013年刊行

1,295pt

TOTAL SCORE

中学時代の同級生が自ら命を絶った。その知らせを受けて帰郷した主人公は、七年ぶりに初恋の相手と再会する。夢を諦め、不倫の恋を経験し、仕事も手放した彼女は、会社が嫌い、母親が嫌い、故郷が嫌い、そして何より今の自分が一番嫌いだった。そんな彼女を旅に誘った初恋の相手の故郷は、なんとモンゴルだった。モンゴル、カナダ、そして国内の森。それぞれの傷を抱えた三人の女性が、見知らぬ土地と人との出会いを通じて、過去の自分に別れを告げていく。人生は、ちょっとしたきっかけで、大きく向きを変え、正反対の方向へと転がっていく。三つの再生の物語を収めた短編集。

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絶賛97
好評255
普通475
不評152
酷評36

TOTAL 1,015 reviews

26昨日のパスタ

昨日のパスタ

2023年刊行

1,248pt

TOTAL SCORE

デビュー作「食堂かたつむり」で大ベストセラー作家となった著者が綴る、一年間の日記エッセイ。ベルリンでの暮らしを引き払い、久しぶりに日本で過ごした季節の記録です。春はそら豆ご飯に手前味噌の仕込み、梅雨には梅干しや新生姜の保存食作り、秋は塩とブランデーで煮込む栗、冬は出汁染みたおでんと日本酒。四季折々の食卓を軸に、当たり前すぎて気づかなかった日常の宝物が丁寧に紡がれています。コロナ禍という特別な状況下でも、読む方もゆったりとした気持ちになれる、穏やかな筆致が光ります。小さな幸せを大切にできる人は素敵ですね、という言葉がこの一冊を言い表しています。

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絶賛64
好評103
普通162
不評24
酷評10

TOTAL 363 reviews

27ぷかぷか天国

ぷかぷか天国

2020年刊行

1,181pt

TOTAL SCORE

満月の夜にだけ開くレストランでの焚き火を囲んだお月見、思い立ったままに向かうひとり大人遠足、そしてベルリンでの語学学校通い。日本とドイツを行き来しながら、自分の気持ちに正直に、自然体で日々を紡いでいく一年間の日記エッセイ。愛犬ゆりねと夫ペンギンとの温かな暮らし、語学学校で出会った仲間たちとのクリスマスマーケット巡りなど、読んでいるだけで夢見心地になると読者を魅了する日常が綴られる。一方で、長年確執を抱えていた母との別れという深い体験も作品の底に流れており、軽やかな文体の奥に人間としての痛みや成長がにじんでいる。ラトビアに伝わる十の心得など、異文化との出会いも読みどころのひとつ。

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絶賛50
好評90
普通105
不評13
酷評6

TOTAL 264 reviews

28今日の空の色

今日の空の色

2015年刊行

1,126pt

TOTAL SCORE

鎌倉の古い一軒家での期間限定の一人暮らし。携帯もテレビも電子レンジもない暮らしの中で、朝は寺の座禅会に参加し、夜は屋上でビール片手に星空を見上げる。ホタルが舞う小川の散歩、ヤモリとの共同生活、そして「ペンギン」と呼ぶ夫との温かなエピソード。日記スタイルで綴られた文章は「心にすーっと染み込んでくる心地よい読み心地」と評され、「五感で丁寧に物事を受け止める」著者の感性が、何気ない日常の豊かさを静かに照らし出す。のちに人気小説ツバキ文具店の舞台となる鎌倉への愛着が、このエッセイには詰まっている。

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絶賛57
好評70
普通128
不評20
酷評6

TOTAL 281 reviews

29なんちゃってホットサンド

なんちゃってホットサンド

2024年刊行

1,113pt

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ベルリンから帰国し、制約の多い日々を送りながらも、愛犬との朝の散歩、梅干しや石鹸の手作り、読書にヨガ、夕方の銭湯と、一日一日を慈しむように生きる著者の姿を綴った日記風エッセイ。「ただ人に見せるための表面的に素敵な生活をしてる、なんちゃってじゃないところが本当にすごい」と読者に言わしめるほど、その暮らしぶりは飾り気なく誠実だ。自由を奪われた時期にあっても、手仕事や旅、人との出会いを通じて感性を磨き続ける姿に、読む者は思わず自らの日常を見つめ直す。「人生って、自分たちが思っているより、もっともっとあっという間なのかもしれない」という言葉が、静かに胸に刺さる一冊。

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絶賛60
好評101
普通165
不評39
酷評9

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30ペンギンと暮らす

ペンギンと暮らす

2010年刊行

1,100pt

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ペンギン好きの著者が、愛する夫をペンギンと呼ぶことにした、というユニークな発想から生まれた日記エッセイ。夫の帰りを待ちながら作る〆鰺、風邪の友人へ届ける菜の花ご飯、大切な客のために八百屋を六軒はしごして作るおもてなし料理。一日一日の些細な出来事を丁寧に書き留めた文章には、食と暮らしへの深い愛情が滲み出ている。触れると、生きている喜びが静かにこみあげてくるような一冊であり、余裕をなくして疲れたとき、ふと手に取りたくなると多くの読者が語る。デビュー作の食堂かたつむりが世に出る前の、瑞々しくも穏やかな日常の記録でもある。

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絶賛66
好評136
普通183
不評49
酷評20

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