うたうおばけ
2020年刊行
4,776pt
TOTAL SCORE
うたうおばけ
「文章に恋すると表現したくなるような、この感じ」、そんな言葉で語られるエッセイ集。短歌、小説、絵本と幅広いジャンルで活躍する著者が、自身を取り巻く個性豊かな「ともだち」たちとの日々を、全39編にわたって綴った作品。失恋してラーメン屋に喪服でやってきたミオ、暗号でしか告白できないスズキくん、自分のことを生徒に名人と呼ばせる物理教師など、嘘のようで本当のエピソードが次々と登場する。著者の言葉には「鋭いと思いきや、その先は丸く、言葉たちは強く光っている」という評が贈られており、日常の一場面を切り取るセンスは、読者に「なんか、すごく、面白い。どう面白いのかとても言葉にしにくいのだが、面白いものは面白い」と言わしめる。読み終えると、しばらく連絡を取っていない友人に連絡してみたくなるような、人と人とのつながりへの愛おしさがじんわりと広がる一冊。おだやかにかわいい百鬼夜行が、ここに集まっている。
4,776pt
TOTAL SCORE
満足度 1.172
TOTAL 1,660 reviews