愛する人のために、人生を誤りたい。
本作のキャッチコピーです。恋愛映画の惹句としては、ずいぶん物騒な言葉だと思いませんか。「誤りたい」。正解ではないと分かっていて、それでも選ぶ。この一行に、原作を読んだ人なら心当たりがあるはずの、あの息苦しさが全部入っています。
映画『汝、星のごとく』、2026年10月9日(金)公開。原作は凪良ゆうが本屋大賞を2度目に受賞した同名小説。W主演は横浜流星と広瀬すず、監督は『正体』の藤井道人。9月1日には第31回釜山国際映画祭「アジア映画の窓」部門への正式出品も発表され、公開前から海外へ届き始めています。
この映画、実は"再会"の映画でもあります。横浜流星と広瀬すずは凪良ゆうの世界で再び出会い、横浜流星と藤井道人は『正体』の翌年に再びタッグを組み、凪良ゆう作品は『流浪の月』以来ふたたびスクリーンに帰ってくる。この記事では、その3つの再会をひとつずつ追いながら、当サイトのランキングと一緒に予習していきます。
映画『汝、星のごとく』とは — 瀬戸内の島で始まる、15年の物語
舞台は、美しい海と空が広がる瀬戸内のとある島。島に転校してきた男子高校生・青埜櫂(横浜流星)と、この島で育った井上暁海(広瀬すず)。ともに家庭に恵まれず、孤独を抱える2人は、互いに唯一の心の支えとなり、恋に落ちます。漫画原作者の夢を掴むために上京する櫂と、家族のために島で働く暁海。そんな2人に、無情にも突き付けられるいくつもの「岐路」——。17歳から32歳まで、15年にわたる大恋愛の末に2人がくだした決断が、この映画の核です。
脇を固めるのは、櫂の同級生で暁海の人生に深く関わる久住尚人に松村北斗、櫂の担当編集者・二階堂絵理に中村アン、植木渋柿に濱田岳、櫂の母・青埜ほのかに尾野真千子、暁海の母・井上志穂に木村佳乃、林瞳子に石田ゆり子、そして暁海の高校教師・北原草介に長谷川博己。主題歌はRADWIMPSの書き下ろし「夕星 -ゆうづつ-」です。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 公開日 | 2026年10月9日(金)全国公開 |
| 配給 | 東宝 |
| 監督 | 藤井道人 |
| 脚本 | 安達奈緒子 |
| 原作 | 凪良ゆう『汝、星のごとく』(講談社文庫) |
| 主題歌 | RADWIMPS「夕星 -ゆうづつ-」 |
| 出演 | 横浜流星、広瀬すず、松村北斗、中村アン、濱田岳、尾野真千子、木村佳乃、石田ゆり子、長谷川博己 |
再会1: 横浜流星×広瀬すず — 『流浪の月』から4年、凪良ゆうの世界でもう一度
この2人が凪良ゆう原作で顔を合わせるのは、これが初めてではありません。2022年の映画『流浪の月』(李相日監督)で、広瀬すずは主人公・家内更紗を、横浜流星は更紗の恋人・中瀬亮を演じていました。横浜流星はこの亮役で第46回日本アカデミー賞 優秀助演男優賞と第47回報知映画賞 助演男優賞を受賞。あのとき"更紗を追い詰める側"にいた俳優が、今度は凪良ゆうのもうひとつの本屋大賞受賞作で、広瀬すずの相手役として15年間を並走するわけです。
しかも、企画の起点は横浜流星本人でした。コロナ禍に『流浪の月』を読んで凪良作品に出合い、その後『汝、星のごとく』を読んだ瞬間、「瀬戸内海のきれいな景色の中に、自分が櫂として生きたい」と思ったと語っています。その想いを長文で凪良ゆうと藤井監督に伝え、映画化が動き出した。藤井監督自身も「主演の横浜流星の熱い想いから実現した映画」だと明かしています。
一方の広瀬すずは、藤井組は今回が初参加。「監督と何度もやられている流星くんがいてくれるので、思いっきり頼りたい」とコメントしています。『流浪の月』、2025年の『片思い世界』と共演を重ねてきた2人だからこそ成立する、信頼の座組です。
ちなみに当サイトのレビューデータでは、『流浪の月』は横浜流星ランキングでも広瀬すずランキングでも、それぞれ3位に入っています。どちらのフィルモグラフィーにとっても大事な一作だということが、数字にも出ていました。
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再会2: 藤井道人×横浜流星 — 『正体』で頂点を分け合った"盟友"と、もう一度
監督の藤井道人と横浜流星のタッグは、2018年の映画『青の帰り道』から。以来、Netflixドラマ『新聞記者』、『ヴィレッジ』(2023)、『パレード』(2024)と組み続け、2024年の『正体』で大きな結果を出しました。第48回日本アカデミー賞で、藤井道人が最優秀監督賞、横浜流星が最優秀主演男優賞を受賞。ひとつの作品で監督と主演が最優秀賞を分け合う——2人の10年近い関係が、いちばん分かりやすい形で結実した一本です。
当サイトの藤井道人ランキングでも『正体』は1位。『ヤクザと家族 The Family』『余命10年』『新聞記者』と社会派からラブストーリーまで手がけてきた監督のフィルモグラフィーの中で、『正体』がいま最も支持されている作品だということが、レビューデータからも見えています。
その"盟友"(釜山出品の発表で藤井監督が横浜流星をこう呼んでいます)と、逃亡犯サスペンスの直後に選んだのが、瀬戸内の島の恋愛映画。撮影を終えた藤井監督は「30代最後の作品がこの映画で本当によかった」と語り、横浜流星も釜山出品に際して「20代最後、30代最初の大切な映画」と表現しています。2人にとって節目の一作であることは間違いなさそうです。
| 年 | 作品 | 形態 | ひとこと |
|---|---|---|---|
| 2018 | 青の帰り道 | 映画 | 監督と俳優としての初タッグ |
| 2022 | 新聞記者 | Netflixドラマ | 映画版(2019)を藤井自身がドラマ化。横浜は記者・木下亮を演じた |
| 2023 | ヴィレッジ | 映画 | 横浜流星を主演に据えたオリジナルの社会派サスペンス |
| 2024 | パレード | 映画 | Netflix配信のオリジナル映画 |
| 2024 | 正体 | 映画 | 日本アカデミー賞 最優秀監督賞・最優秀主演男優賞 |
| 2025 | イクサガミ | Netflixドラマ | 明治初期を舞台にしたデスゲーム時代劇 |
| 2026 | 汝、星のごとく | 映画 | 藤井組初参加の広瀬すずとW主演 |
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再会3: 凪良ゆう — 本屋大賞2冠の作家が、ふたたびスクリーンへ
原作者の凪良ゆうは、2020年に『流浪の月』で第17回本屋大賞を受賞し、2023年には『汝、星のごとく』で第20回本屋大賞を受賞。本屋大賞を2度受賞した作家は恩田陸以来2人目という快挙です。『汝、星のごとく』は第168回直木賞候補にも挙がり、講談社の紹介ページには「135万人が涙した」と記されるほど広く読まれ、2023年には続編『星を編む』も刊行されました。2025年7月に講談社文庫版が出て、いまは手に取りやすい形で読めます。
映画化にあたって凪良ゆうは、「『汝、星のごとく』という小説はわたしの作家人生における一番星のような存在です」とコメントしています。『流浪の月』が李相日監督の手で映画になったのが2022年。それから4年、作家自身が"一番星"と呼ぶ作品が、藤井道人の手でスクリーンに帰ってきます。
当サイトの凪良ゆう 小説ランキングでは、『汝、星のごとく』が1位、『流浪の月』が2位、続編の『星を編む』が3位。本屋大賞の2作と、その続編が上位を占める結果になっていました。映画の前に原作を、あるいは映画のあとに『星を編む』を、という読み方もおすすめです。
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まとめ
- 映画『汝、星のごとく』は2026年10月9日(金)公開。凪良ゆうの本屋大賞受賞作を、横浜流星×広瀬すずW主演、藤井道人監督で映画化
- 横浜流星と広瀬すずは『流浪の月』以来、凪良ゆうの世界で再会。企画の起点は横浜流星本人の熱意
- 藤井道人と横浜流星は『正体』で日本アカデミー賞の最優秀監督賞・最優秀主演男優賞を分け合った直後の再タッグ
15年の恋を135万人が読んだ物語が、どんな2時間になるのか。公開前の予習に、3人のランキングをぜひチェックしてみてください。
映画『汝、星のごとく』 2026年10月9日(金)全国公開 / 配給: 東宝 / 監督: 藤井道人 / 脚本: 安達奈緒子 / 原作: 凪良ゆう『汝、星のごとく』(講談社文庫)/ 主題歌: RADWIMPS「夕星 -ゆうづつ-」/ 出演: 横浜流星、広瀬すず、松村北斗、中村アン、濱田岳、尾野真千子、木村佳乃、石田ゆり子、長谷川博己
本記事の作品情報は2026年9月時点の公式発表・各種報道に基づきます。
